「頭金0円」でもマイホームが買える!?「頭金」と「手付金」の違いについて

不動産トピックス

マイホーム購入時に必要となる「現金」には、いくつかの種類があります。

大きくは、「頭金」「手付金」「諸費用」がありますが、この中で「頭金」と「手付金」の区別がついていない人が多いように思います。

「頭金」と「手付金」の違いをきちんと認識していないと、契約段階でトラブルになる可能性があるので注意が必要です。
今回は、「頭金」と「手付金」の違いについて解説します。

「頭金」とは

マンションの折り込みチラシなどで、「頭金0円でマイホーム購入!」というキャッチフレーズが使われることがありますが、本当に「頭金0円」」で不動産購入は可能なのでしょうか?

マイホーム購入の際、多くの方が住宅ローンを利用していますが、借入限度額は「年収」「勤続年数などによって自ずと決まります。借入限度額よりも高額の物件を購入するためには、その差額分を現金で用意する必要があり、これを「頭金」と呼びます。

住宅ローンの融資率は、物件購入価格の80%までに設定されていることが多いのですが、金融機関によっては物件購入価格の100%の融資も可能になっています。つまり、住宅ローンで全額まかなえる物件であれば、「頭金0円」でマイホーム購入可能という結論になります。

「手付金」とは

不動産の「手付金」とは、不動産売買契約が成立する際に、買主が売主に渡すお金のことです。「手付金」は、契約が成立したことの証拠としての性格を持ち、これを「証約手付」といいます。つまり、契約時には必ず「手付金」は必要ということになります。

手付金の持つ意味について考えると、次の3つに大別されます。

「証約手付」:契約締結の証として交付される手付。

「解約手付」:契約において、理由なく契約の解除ができる権利を保全するための手付。民法の規定では、買主は手付金を放棄すれば(手付流し)、また売主は手付金の2倍の金額を買主に支払えば(手付倍返し)、契約を解除することができます。

「違約手付」:買主か売主のどちらかに債務不履行があった場合の損害賠償金について、契約時にあらかじめ交付しておくことを目的とした手付のことをいいます。

「解約手付」の「手付流し、手付倍返し」について

売買契約が成立したあとで、契約をキャンセルしたいというケースも起こります。その時に「手付金」が「解約手付」の役割を持ちます。

民法では「契約当時者の一方が契約の履行に着手するまでは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を償還して、契約の解除をすることができる。」とされています。

例えば、買主が手付金として400万円支払って売買契約を結んだあとで契約を解除したいと申し出た場合、買主は支払い済みの400万円を放棄することになります。逆に、売主が契約を解除したいと申し出た場合には、400万円+400万円=800万円を買主に支払うことで解約できます。このような解約手付の意味合いは、「手付流し、手付倍返し」と呼ばれています。

「頭金0⃣円」でも、手付金は必要!

結論として、売買代金全額の住宅ローンを借入れすれば、「頭金0円」でもマイホーム購入は可能です。しかしながら、売買契約時に0円では手続きができないため、手付金に相当する現金が必要ということになります。※実際には、諸費用部分についても現金が必要となります。

売買契約の直前になって、「売買代金100%を住宅ローンで借入れするので、現金は不要と思っていた!」と慌てないように十分ご注意ください。

契約時に手付金相当分の現金が用意できないときの対処法としては、次のような方法が考えられます。

  • 親族から借りる
  • 社内融資を利用して一時的に支払う
  • フリーローンなどで一時的に支払う

親や親族に手助けをしてもらえるならお願いしましょう。住宅ローンが融資されれば返金できますので、あくまで数か月間の借り入れとなります。数年かけて分割で返済する場合には、いくら親族でもきちんと借用書を作成し、きちんと利息をつけて返済します。贈与でもらう場合には確定申告が必要となりますので、限度額やもらう時期などを税務署にきちんと確認しましょう。要件を満たしていないと、贈与税がかかる場合があります。

社内融資は、まずはご自身の勤務先の融資条件を確認しましょう。企業からの直接融資と、提携先の金融機関からの融資の2種類があります。あくまで借入れとなりますので、退職間近の人は返済期間や返済金額にも注意する必要があります。

フリーローンなどでの借入れは、お勧めできません。何故なら、個人信用情報に借入の事実が記録されてしまうため、住宅ローンの本申込をした際の審査で引っかかる可能性が大きいからです。もしフリーローンの借り入れが原因で住宅ローンが利用できなくなった場合、手付金を放棄しての契約解除となってしまいます。(重要事項説明書に明記してあります。)安易な借り入れは厳禁です!

頭金0円でマイホーム購入を考えている人も、「手付金」「諸費用」相当分の現金を準備する必要があることを知っておきましょう。

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